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ちょっとした理由から、ある作家さんの小説が欲しくなって私は部屋に置いてあった結也のパソコンから通販をしようと思った。これまでにも何度か自分のパソコンから通販をしたことはあったけど、あいにく私のパソコンは躓いた拍子にお茶を思い切りぶっ掛けてしまったために三日前から修理中である。それに加えて、つい最近まで電子ドラッグってやつがインターネット上に流れてて、結也から絶対にパソコンに触るなって言われてたから自粛していたので、私のその小説を読みたい気持ちは最高レベルまで達したということだ。この部屋駅が近くていいんだけど本屋が近くにまったくないのが玉に瑕である。仕方が無いので結也がいつも持ち歩いているパソコンを結也がシャワーをあびている隙にちょっと拝借することにした。行き着けの通販サイトでその本を頼み終え、用事は済んだので消そうと思ったのだが、デスクトップ上になにやらおかしなアイコンが一つ置いてあった。名前は付いていなくて、一番最初にデフォルトで出る名前で『新しいフォルダ』、と書いてあるだけだった。いつもだったら気にも掛けずに電源を落とすのだけれど、今回は何故か少し気になってそれを開けようとしたけれど、パスワードがかかっていて開けられなかった。パスワードをかけるってことは見られたらまずいものだよな…。なんだなんだエロいものでも入ってるのか?と、もしそんなものが入っていたら思いっきりからかってやろうと思って私の持てる全ての技術でパスワードを割り出し、顔のにやけを抑えきれない状態で入力した。フォルダの中に一つだけファイルが入っていて、ニヤニヤしながらその名前を確認せずにそれを開けた。と同時にあたりが真っ白になって、私の意識はそこで途絶えた。



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風呂場に入ったのが11時40分くらいだったから、たぶんもう12時を回っているんだろな、ということをシャワーから出るお湯を浴びながら考えていると、がいるはずの部屋のほうからなにやら大きな音が聞こえてきた。な、なんだ?と少し驚いたけれど、はしっかりしているくせにどこか抜けているところがあるからどこかで転んだのかな、怪我してねぇよな、と結構気楽に考えていた。そういば、に注意するの忘れてたけど今俺のパソコンに、例の電子ドラッグの、俺の頭にちょっと残ってたやつ再構築して置いてあるんだよな…。ちなみに俺の頭に残ってたやつはチビメガ…笛吹さんの所為で全部消されたけど、その前に結構薄い効果しか得られないけど形に残しといてよかった。いつかなんかで使えるかもしんねーし。パスワードかけておいたから、たぶんが触っても大丈夫だとは思うけど…んっ?そういえばはパソコンにかけては俺には及ばないけど結構な腕してたよな!?すっげぇ簡単なパスワードしかかけてなかったからもしかしたらやばいかもしんない。俺は慌ててシャワーを切り上げ、適当の服を身に着けてのいる部屋に向かった。


、さっきの音なに!?」
「どうしたの?そんなに急いで。さっきのは積み重ねてたCD崩しちゃって」
「…そっか、いや、なんでもない(大丈夫そう…だな)」
「あ、そうそう」


見る限りに変化はなくて、淡々と返事を返してきたから気が抜けた。ほっとして視線を落としたのも束の間、次の瞬間にはもう俺の視線は反対にある天井を向いていて、え?なにこれ。!?上を見ると俺を押し倒している状態のと目が合って、にっこりと微笑まれた。うわぁなんか企んでいそうな顔…じゃなくて、はぁ!?だ、だってはこういうことに関してはおかしいと思うほどに自分からなにもしてこなくて、俺に好きっていうことすら恥ずかしがるやつなのに、なにをどうしたらが積極的に俺の服を脱がそうとしてくるんだ!?を見ると相変わらずにこにこしてて、まさかと首を曲げて俺のパソコンを見ると、画面には解像度のぐっと下がった電子ドラッグのファイルが開いていた。

おいおい予感的中かよ。早くワクチンを見せなきゃと思ったけれどもが俺の顔を掴んで自分からキスしてきたので、あ、もう少しこのままでもいいや、と思った。がこんな行動をとるってことは、心の底では俺とこういうことしたいって思ってたってことで、なんかうれしくなったからだ。普段は恥ずかしいからという理由で隠しているけれど、本当は俺のことすごい好きだってことだろ?これって。



*
*
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「ん、――っんぅ、ふぁ」
「っむ、ちょっ、、すげぇエロい…」


執拗に口の中を犯してくる下はアルコールが入ってるみたいに熱くて、の口から出てくる声もあって俺はかなりピンチに近かった。主に下半身が。の目はとろんとして熱っぽく潤んでいて、それだけでなんだかぱーんっていきそうなのに、キスしながら脱がしてきて、肌の上をの手が滑るようになぞってきて滅茶苦茶ぞくぞくした。の手はそのまま容赦なく下へと降りてきて、もう熱くなった俺のものに触ってきた。それだけで爆発しそうだったけどなんとか根性で我慢して、その間もずっとキスしてくるに深く舌を入れた。あー、やばい、気持ちよすぎる…頭がちょっとぼーっとしてきた。三週間ぶりくらいに会って、色々な手を使っての部屋に泊まらせてもらい、どうやってこの状況に持ち込もうか考えていただけにまさにこれは不幸中の幸いというか、棚から牡丹餅だった。まさかから仕掛けてきてくれるなんて微塵にも思ってなかったので、俺の上に乗っているを見るのは少し変な気分だった。


「あっ、う、ん…あっだめえっ」


いくら積極的になっても、やはりあまり経験がないのでの動きはかなり生殺しみたいな気分にさせてくれる。そうじゃなくてももう限界に近い状態のそれに強弱の付いた刺激を与えられるのは理性やらなんやらがやばくて、気を紛らわすようににも触ると、いつもよりも大きな反応でびくびく動くから面白かった。やっぱりいつもは声殺してるんだな、と思うくらい声を出してくれるし、首に噛み付いただけでぎゅうっと俺の首に手を回して抱きついてくる。中途半端に脱がせた所為ではものすごくエロく見えて、なんだか無理矢理しているみたいで興奮した。別に相手をねじ伏せて無理やりやることが好きというわけではないのだが、こういうプレイの一種としてなら興奮する。でも俺の上に乗っているのはの意思でだし、俺もも滅茶苦茶どろどろになっている。生理的であろう涙がの目から零れて、うわ、と見とれているとの爪が俺のものに少し食い込んだ。


「い、っ!」
「わぁっ、ゆ、うやごめん…出ちゃったね」


…なんてこった。いきなりの衝撃で俺は難なく爆発した。それは位置的にの腹部からふとももにかけて飛び散って、かなりいやらしい見た目になったそれを目の当たりにした俺は三秒後には復活した。若いってすばらしいなオイ。それを見たはまたゆるゆると手を動かして、て、あの、一回イった後だからかなり感度上がってるから、あの、うわぁ。止めようとを見たら、すごくエロいというか、物欲しそうな表情をしていて、掴んでいる俺のそれを、自分のところに宛がった。


「っあ、ああっ!ふぁっ、あっ」


その行動にびっくりして、入った瞬間にまたイきそうになったが根性で耐えた。いつもと違う体制なので奥にまで届いているらしく、は悲鳴に近い声を出してより一層抱きついてきた。う、うわ、すご、なにこれ。の中はぴくぴくとしていて、かなり熱くてぬるぬるで、比喩じゃなくて本当に溶けると思った。小さく揺れる感覚をゆっくりと味わう余裕なんてないくらいに気持ちよくて、せっかくが動いてくれているのに、と心のどこかで残念に思った。あ、ほんと、どうしよう、気持ち良い。


「あっ、ふっ、んぅ!ゆう…や、ゆうやぁっ」
「…っうぁ、マジ…、これきっつい、っ」
「んぅ、んっや、…ゆぅ、や好き、好きっ」


が一段と大きく動き始めて、もすごく感じてると分かって少し腰を揺らしたら、大きな声を上げて、それを隠すためか俺の首筋に口を押しつぶすように押し付けた。しかしそれは、の吐息が思いっきり俺の肌に当たって逆に俺がやばくなった。あ、これ、もう無理かも。も限界が近いらしく、より一層大きく腰を動かして涙を流した。っ、やば、これ出る。の腰を掴んで根元まで沈ませたら、は小さく悲鳴を上げて大きく仰け反った。数瞬遅れて俺も達した。びくびくと内側が震えていたが、まだ抜く気にはなれずしばらく繋がったまま抱きしめていた。はくったりと俺にもたれ掛かってきて、息を整えている。その首筋にははっきりと赤い痕が残っていた。ああ、これ、正気に戻ったにどうやって言い訳しよう。





午前零時の独り言


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